令和3年度(午後の部)第1問は、民法の代理・無権代理に関する判例問題です。復代理人の選任、未成年者を代理人とした場合、表見代理、顕名がない場合、無権代理の追認後の取消しが問われました。この問題は「誤っているもの」の組合せを選びます。
民法上の代理又は無権代理に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
ア Aからの委任により代理人となったBは、やむを得ない事由がある場合には、Aの許諾を得ることなく、復代理人を選任することができる。
イ Aが未成年者Bを代理人に選任し、BがAのためにすることを示してCに意思表示をした場合には、Aは、Bが未成年者であることを理由として、その意思表示を取り消すことはできない。
ウ Bが、Aから与えられていた代理権限を越えて、Aの代理人としてCとの間で契約を締結した場合において、CがBに権限があると信ずべき正当な理由があるが、Cがそのように信ずるに至ったことについてAに過失がないときは、Aは、Bの行為について、表見代理による責任を負わない。
エ 代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は、相手方において代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときを除き、代理人自身のためにしたものとみなされる。
オ Aから何らの代理権を与えられていないBが、Aの代理人と称してCとの間で契約を締結した場合には、Cは、AがCに対して追認をした後であっても、その契約を取り消すことができる。
出典:法務省ウェブサイト「令和3年度(2021年)土地家屋調査士試験問題」(午後の部 第1問)/正解は法務省公表の正解による
権限外の行為の表見代理は、相手方に「権限があると信ずべき正当な理由」があれば成立し、本人に過失があることは要件ではありません。また、無権代理は本人が追認すると契約は有効に確定し、相手方はもう取り消すことができません。代理の基本は下の関連記事へ。
参考にした資料
※取扱いは変更されることがあります。最新の法令をご確認ください。内容確認日:2026年6月13日。正解は法務省公表の正解(午後第1問=4)によります。
正解:4(誤っているのはウ・オ)
「誤っているものの組合せ」を選ぶ問題です。表見代理と無権代理の追認が軸になります。