独学で学ぶ土地家屋調査士

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合筆の制限|合筆できる場合・できない場合(6つの条件)

この記事の要点

合筆(がっぴつ)は、隣り合う複数の土地を1筆にまとめる登記です。

ただし不動産登記法41条で、合筆できない場合が6つ定められています(接続していない/地目・地番区域が異なる/所有者が異なる/持分が異なる/所有権登記の有無が異なる/他の権利の登記がある)。

とくに地目は「登記記録の地目」で判断する点が、試験で狙われます。

合筆登記とは、互いに接続する数筆の土地を合わせて1筆の土地にする登記です。分筆(1筆を分ける)とは逆の手続です。

ただし、どんな土地でも自由にまとめられるわけではありません。

合筆できない場合が、不動産登記法41条で6つ定められています。これを「合筆の制限」といい、択一で頻出のテーマです。

合筆登記とは?複数の土地を1筆にまとめる

合筆登記は、隣り合った複数の土地を1つの土地(1筆)にまとめる登記です。

たとえば、隣り合う2筆を一体で利用・売却したいときなどに使います。まとめた結果、登記記録は1つになり、地番も1つになります。

合筆できる土地どうしか、できない土地どうしかは、次の制限に当てはまるかどうかで決まります。まず「接続しているか」を図で確認します。

合筆できる (接続している) 1筆 接続していれば合筆できる 合筆できない (接続していない) 離れた土地はまとめられない
合筆は接続する土地を1筆にまとめる登記。接続していない土地は合筆できない(不動産登記法41条1号)。※「接続」の条件だけを示した模式図。地目・所有者など他の条件は本文の表を参照。

合筆できない6つの場合(合筆の制限)

不動産登記法41条は、次の土地について合筆の登記をすることができないと定めています。

合筆できない土地 ポイント
①互いに接続していない土地離れた土地どうしはまとめられない(隣接が必要)
②地目または地番区域が相互に異なる土地地目は登記記録の地目で判断。地番区域(字など)をまたぐ合筆も不可
③表題部所有者・所有権の登記名義人が相互に異なる土地所有者が違えば合筆できない
④③の者が相互に持分を異にする土地共有持分の割合が違うと合筆できない
⑤所有権の登記がない土地と、所有権の登記がある土地一方だけ所有権の登記があると合筆できない
⑥所有権以外の権利の登記がある土地抵当権などがあると原則不可(一定の例外あり・下記)

⑥には例外があります。承役地についてする地役権の登記、登記の目的・受付年月日・受付番号・登記原因などが同一の担保権の登記信託の登記、鉱害賠償登録に関する登記などは、合筆後の登記記録に引き継げるため、合筆が認められます。

過去問での問われ方

合筆の制限は、択一でそのまま問われます。

令和6年度(午後の部)第9問では、合筆の登記について、持分が相互に異なる土地(④)、所有権の登記がある土地と表題部所有者だけの土地(⑤)、承役地の地役権がある土地(⑥の例外)などを題材に、合筆できるか否かが問われました。条文の6条件と例外を押さえておけば対応できます。

混同しやすい用語の整理

「合筆」と「合併」

合筆は土地を1筆にまとめる登記、合併は建物を1個にまとめる登記です。どちらも「まとめる」手続ですが、対象が土地か建物かで呼び名と根拠条文が変わります。合筆=土地、合併=建物、と対象で区別しましょう。

まちがえやすいポイント

「地目が違うと合筆できない」の地目は、登記記録の地目です。現況(実際の使われ方)の地目が違っても、登記記録の地目が同じなら合筆できます。逆に、現況が同じでも登記記録の地目が違えば合筆できません。「現況の地目」で判断させようとする引っかけに注意しましょう。

理解度チェック

Q. 互いに接続していない(離れている)2筆の土地でも、所有者が同じなら合筆できる。○か×か。

×。接続していない土地は合筆できません(41条1号)。所有者が同じでも、隣接していなければまとめられません。

Q. 登記記録の地目が同じであれば、現況の地目が異なっていても合筆できる。○か×か。

○。地目が異なるかどうかは登記記録の地目で判断します。登記記録の地目が同じなら、現況の地目が違っても合筆できます。

Q. 一方の土地にだけ抵当権の登記がある2筆は、いつでも合筆できる。○か×か。

×。所有権以外の権利の登記がある土地は原則として合筆できません(41条6号)。承役地の地役権や、受付番号などが同一の担保権といった一定の例外に限り認められます。

まとめ

合筆は接続する土地を1筆にまとめる登記で、合筆できない場合が不動産登記法41条に6つ定められています(接続・地目/地番区域・所有者・持分・所有権登記の有無・他の権利の登記)。

とくに「地目は登記記録で判断する」「他の権利の登記には例外がある」の2点を押さえておくと、引っかけに強くなります。

この論点が出題された過去問

この論点が問われた過去問の解説です(新しい年度から順)。

参考にした資料

・不動産登記法 第41条(合筆の登記の制限)/不動産登記規則 第105条(合筆の登記の制限の特例)

・令和6年度 土地家屋調査士試験 午後の部 第9問(合筆の登記)/法務省 公式問題

独学で学ぶ土地家屋調査士 編集部

この記事を書いた人

独学で学ぶ土地家屋調査士 編集部

土地家屋調査士試験の用語・条文・記述式・測量計算を、法務省の公式情報と最新の法令に照らして整理しています。

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