この記事の要点
地目変更登記は、土地の用途が変わって現況の地目が登記と異なるに至ったとき、登記を現況に合わせる表題部の変更登記です。
変更があった日から1ヶ月以内に申請する義務があり(不動産登記法37条)、怠ると過料の対象になります。
申請義務が任意の地積更正登記とは、この点が大きく違います。
地目変更登記とは、土地の用途(使い方)が変わり、現況の地目が登記記録の地目と異なるに至ったときに、登記記録の地目を現況に合わせて直す登記です。
たとえば、畑をならして宅地にした、田を駐車場(雑種地)にした、というように実際の用途が変わったときに行います。
地目は、土地の用途による区分で、不動産登記規則により23種類が定められています(田・畑・宅地・山林・原野・公衆用道路・雑種地など)。
地目の認定は、土地の現況および利用目的に重点を置き、一部にわずかな違いがあっても土地全体としての状況で判断します(一筆の土地に一つの地目)。なお雑種地は、いずれの地目にも当てはまらない土地です。
地目変更登記は、土地の用途が変わって現況の地目が登記と食い違ったときに、登記記録の地目を現況に合わせる表題部の変更登記です。
「登記がもともと間違っていた」のではなく、「後から現況が変わった」ために直す、という点がポイントです。
地目の変更があったときは、表題部所有者または所有権の登記名義人が、変更があった日から1ヶ月以内に地目変更の登記を申請しなければなりません(不動産登記法37条)。
この申請を怠ると、10万円以下の過料の対象となります(同164条)。地目変更には申請義務があるのが大きな特徴です。
同じ土地の表示に関する登記でも、地目変更と地積更正では申請義務の有無が違います。
| 項目 | 地目変更登記 | 地積更正登記 |
|---|---|---|
| きっかけ | 後から現況(用途)が変わった | もともと登記の地積が誤っていた |
| 登記の種類 | 変更の登記 | 更正の登記 |
| 申請義務 | あり(1ヶ月以内) | なし(任意) |
「現況が変わった=変更登記(義務)/もともと誤り=更正登記(任意)」と整理すると区別しやすくなります。
地目は、択一でくり返し問われます。
令和6年度(午後の部)第9問では、合筆の登記との関係で「地目が相互に異なるか」をどう判断するかが問われ、登記記録の地目で判断する(現況の地目が違っても、登記記録の地目が同じなら合筆できる)という考え方が論点になりました。地目を「現況」で見るのか「登記記録」で見るのかは、場面によって異なるので注意が必要です。
Q. 地目に変更があったときは、変更があった日から1ヶ月以内に地目変更の登記を申請しなければならない。○か×か。
○。不動産登記法37条により、1ヶ月以内の申請義務があります。怠ると過料(10万円以下)の対象です。
Q. 地目の認定は、一筆の土地の一部に異なる利用があっても、土地全体としての現況・利用目的で判断する。○か×か。
○。地目は土地全体の状況で認定し、一筆の土地に一つの地目を定めます。
Q. 地積更正登記も、地目変更登記と同じく1ヶ月以内の申請義務がある。○か×か。
×。地積更正登記は任意で、申請義務はありません。1ヶ月以内の申請義務があるのは、後から現況が変わった地目変更(や地積の変更)です。
地目変更登記は、現況の用途変化に合わせて登記の地目を直す変更登記で、1ヶ月以内の申請義務があります(不動産登記法37条)。任意の地積更正登記との違い(義務か任意か)が試験で狙われます。
「変更は義務/更正は任意」「地目は土地全体・登記記録の地目で判断」を押さえておきましょう。
この論点が問われた過去問の解説です(新しい年度から順)。
参考にした資料
・不動産登記法 第37条(変更の登記の申請義務)・第164条(過料)/不動産登記規則 第99条(地目の種類)/不動産登記事務取扱手続準則(地目の認定)
・令和6年度 土地家屋調査士試験 午後の部 第9問(合筆の登記・地目)/法務省 公式問題
※法令・制度は改正されることがあります。最新の不動産登記法・規則・準則は法務省・e-Govでご確認ください。内容確認日:2026年6月13日。
まちがえやすいポイント
地目変更登記には1ヶ月以内の申請義務がありますが、地積更正登記は任意です。同じ「表示に関する登記」でも、後から現況が変わった地目変更(=変更登記)は義務、もともとの誤りを直す地積更正(=更正登記)は任意、と分かれます。「変更は義務/更正は任意」で覚えましょう。