独学で学ぶ土地家屋調査士

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表示に関する登記の申請義務|義務がある登記・ない登記(1ヶ月)

この記事の要点

表示に関する登記には、1ヶ月以内の申請義務がある登記(表題登記・滅失登記・地目変更・地積変更・建物の表題部変更)と、申請義務がない任意の登記(分筆・合筆・地積更正)があります。

義務を怠ると10万円以下の過料の対象です。

とくに、義務のある地積「変更」と、任意の地積「更正」の違いが試験で狙われます。

表示に関する登記の申請義務とは、不動産の物理的な状況が変わったときなどに、一定期間内に登記を申請しなければならない義務のことです。

多くの表示登記は、変更・新築・滅失などがあった日から1ヶ月以内に申請する義務があります。一方で、申請義務のない(任意の)登記もあります。両者を整理しておきましょう。

申請義務がある登記(1ヶ月以内)

次の登記は、原因が生じた日から1ヶ月以内に申請する義務があります。

登記 いつから1ヶ月 条文
土地の表題登記(新たに生じた土地)土地が生じた日など36条
地目・地積の変更の登記変更があった日37条
建物の表題登記(新築)新築した日など47条
建物の表題部の変更の登記(増築・種類変更など)変更があった日51条
建物の滅失の登記滅失した日57条

これらを怠ると、10万円以下の過料に処されます(164条)。

申請義務がない登記(任意)

一方、次の登記には申請義務がなく、するかどうかは任意です。

分筆の登記・合筆の登記は、所有者の必要に応じて行うもので、申請義務はありません。

地積更正の登記も任意です。これは「登記記録の地積がもともと誤っていた」のを正しい実測値に直す更正の登記であり、物理的に面積が変わったわけではないためです。

引っかけ:地積「変更」と地積「更正」

同じ地積に関する登記でも、義務の有無が分かれます。

地積変更の登記は、海没・地殻変動など実際に面積が変動した場合の登記で、1ヶ月以内の申請義務があります(37条)。

これに対して地積更正の登記は、もともとの登記が誤っていたのを直すもので、申請義務はありません(任意)。「変更(物理的に変わった)=義務/更正(もともと誤り)=任意」と区別します。

過去問での問われ方

申請義務の有無は、択一でくり返し問われます。

令和6年度(午後の部)では、第7問で地積に関する更正の登記について「所有権の登記名義人となった者が1か月以内に申請しなければならない」かのような選択肢が出され(地積更正に申請義務はありません)、第14問では附属建物の新築による建物の表題部の変更登記を申請しなければならないかが問われました。「どの登記に申請義務があるか」を正確に押さえることが得点につながります。

まちがえやすいポイント

地積更正登記に1ヶ月の申請義務はありません(任意です)。申請義務があるのは、実際に面積が変わった地積「変更」の登記です。地積「更正」と取り違えて「1ヶ月以内に申請しなければならない」とする選択肢は誤りです。あわせて、分筆・合筆も申請義務がない点を押さえましょう。

理解度チェック

Q. 建物を新築したときは、新築の日から1ヶ月以内に建物の表題登記を申請しなければならない。○か×か。

○。建物の表題登記は1ヶ月以内の申請義務があります(不動産登記法47条)。怠ると過料(10万円以下)の対象です。

Q. 登記記録の地積に誤りが判明したときは、1ヶ月以内に地積更正登記を申請しなければならない。○か×か。

×。地積更正登記は任意で、申請義務はありません。1ヶ月以内の義務があるのは、実際に面積が変動した地積「変更」の登記です。

Q. 分筆登記・合筆登記には、1ヶ月以内の申請義務がある。○か×か。

×。分筆登記・合筆登記は任意で、申請義務はありません。

まとめ

表題登記・滅失登記・地目変更・地積変更・建物の表題部変更は1ヶ月以内の申請義務があり(怠ると過料)、分筆・合筆・地積更正は任意です

「物理的な状況が変わった登記は義務/もともとの誤りを直す更正や、任意で分ける分筆などは義務なし」と整理しておきましょう。

この論点が出題された過去問

この論点が問われた過去問の解説です(新しい年度から順)。

参考にした資料

・不動産登記法 第36条・第37条・第47条・第51条・第57条(申請義務)/第164条(過料)

・地積更正登記が任意であること(地積「変更」との違い)について、土地家屋調査士・登記関連の解説で確認

・令和6年度 土地家屋調査士試験 午後の部 第7問・第14問/法務省 公式問題

独学で学ぶ土地家屋調査士 編集部

この記事を書いた人

独学で学ぶ土地家屋調査士 編集部

土地家屋調査士試験の用語・条文・記述式・測量計算を、法務省の公式情報と最新の法令に照らして整理しています。

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